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隠れキリシタンしのぶ 岐阜県御嵩町で祈願祭
江戸時代に隠れキリシタンがいたことで知られる可児郡御嵩町で15日、信仰していた先祖をしのび平和を願う祈願祭が行われ、集まった人たちが祈りをささげました。
御嵩町謡坂にある平和の聖母マリア像の前で行われた祈願祭には、地元住民ら約60人が出席しました。
この場所では1981年、道路工事中に隠れキリシタンが使ったとみられる十字架を刻んだ石などの遺物が見つかり、その後の調査で、一帯には江戸幕府の弾圧を受けながらも多くの信者が存在したことが判明しました。
そして、1987年、町観光協会が信仰していた先祖をしのび、平和を願う象徴としてマリア像を建立して以来、毎年8月15日に祈願祭を行っています。
15日は、正午の時報に合わせて黙とうをささげた後、町観光協会の日江井信幸会長は「子どもたちの将来が安全であることを願いたい」とあいさつ。
出席した渡辺幸伸町長は「今後の恒久平和と安全安心な暮らしを願います」と述べました。
その後、参加者はマリア像に折り鶴を捧げて手を合わせ、祈りをささげました。
十字架を刻んだ石やマリア像など見つかった信仰の遺物10点余りは、御嵩町の「中山道みたけ館」で常設展示されています。