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「飛騨牛乳」の飛騨酪農農業協同組合が解散へ 75年の歴史に幕

「飛騨牛乳」のブランドで知られる高山市新宮町の飛騨酪農農業協同組合が3月末をもっ...
「飛騨牛乳」など地元に愛されている製品ラインナップ=高山市新宮町、飛騨酪農農業協同組合

 「飛騨牛乳」のブランドで知られる高山市新宮町の飛騨酪農農業協同組合が3月末をもって解散することが19日、分かりました。75年の歴史を持つ飛騨地方の牛乳ブランドが姿を消します。

 関係者によりますと2009年に完成した新工場への投資が膨らみ債務超過が続いており、返済のめどが立たず、去年10月の理事会で解散を決めたということです。

 3月末に組合員総会を開き、解散を正式決定するとしています。2月いっぱいで大半の製品の製造を取りやめ、3月末にはすべての生産を止めるということです。信用調査会社によりますと債務超過は2024年3月期で11億円以上と見られています。

 なお、「飛騨牛乳」のブランドについては組合が継承を目指して同業者と協議を重ねており、ことし夏ごろには一定の結論が出る見通しです。

 解散の一報を受け高山市の田中明市長は「非常に残念な気持ちでいっぱい」と話した上で、「飛騨酪農から受け取った文書によると飛騨牛乳ブランドは残すための協議が継続されていくということですので、今後は市としても可能な対応をしっかり図っていきたいと考えています」と述べ、飛騨牛乳ブランドの存続に市としても対応することを明らかにしました。

 飛騨酪農農業協同組合は1929年設立の三福寺牛乳販売購買利用組合が前身で1949年に現在の組織となり、1958年に高山市内小学校で牛乳の供給が始まり2006年に地域団体商標「飛騨牛乳」が登録されました。組合員数は60人で、生産農家は11戸となっています。

 飛騨牛乳は飛騨地域の学校給食で広く親しまれ高山市、下呂市、飛騨市の一部、大野郡白川村の小中学校に提供されています。

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