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「いじめ重大事態」を認定  岐阜県神戸町の児童について 町教育委員会の第三者委員会

安八郡神戸町の小学校で去年、田んぼに落とされるなどのいじめを受けていたと申し立て...
神戸町教育委員会が入る神戸町南庁舎=安八郡神戸町

 安八郡神戸町の小学校で去年、田んぼに落とされるなどのいじめを受けていたと申し立てていた男子児童の保護者らが8日、岐阜県庁で会見を開き、第三者委員会の調査でいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定されたことを明らかにしました。

 この児童は去年(2024年)6月、複数の同級生から殴る蹴るの暴行を受けたほか、川に引っ張り込まれたり田んぼに落とされたりしたと訴え、児童の保護者が町へ申し立てていました。

 町教育委員会は去年10月、第三者委員会を立ち上げて調査。先月末までに報告書がまとまり、この児童の保護者らに結果を伝えたということです。

 会見には児童の40代の母親と大垣市の笹田参三弁護士が臨み、第三者委員会の報告書を筆写した資料を提示し、調査した4事案においていじめと認定されたことを明らかにしました。

 また、学校や教育委員会の対応が不十分で「保護者の不審を招いた」と指摘しているとしました。

 母親は第三者委員会に感謝述べた上で「今回経験したことは、非常につらい道のりだった。いじめ被害の声を上げることは親も命がけの覚悟が必要だった」などと心情を語りました。

 報告書については、町教育委員会に公表するよう求めていて、笹田弁護士は「いじめの認定など正当にしているが、今後の防止策などは抽象的であり、教育現場はこれを具体化するよう鋭意努力していただきたい」と話しました。

 この児童は心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、不登校となって現在はフリースクールに通っているということです。

 町教育委員会は「この状況を重く受け止め、児童に明るく健やかな日常が一日も早く戻るよう丁寧に支援したい」とコメントしています。

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